昨日、日本の日付で1月26日にWordPress 5.9がリリースされました。WordPressは以前から予告されていたフルサイト編集機能が遂に完全に実装されています。
これは、サイト制作の進め方にも大きな影響を与えると予想されています。そして、もちろんブロガーにも。今回は、フルサイト編集がどんなものか見てみます。
フルサイト編集
WordPress 5.8まで部分的に段階的に導入されていたフルサイト編集の機能が5.9より完全実装されています。これによりPHPのコーティングなしでサイト全体のレイアウトの編集をブロックエディタで出来るようになります。
ただし、フルサイト編集機能を使用出来るのは、フルサイト編集に対応した「ブロックテーマ」のみ。デフォルトテーマでは「Twenty-Twenty-two」が対応しています。対応したテーマを有効にすると、画面ダッシュボード右側のメニューバーから
「外観→テーマ→エディター」でフルサイト編集の画面に移動できるようになります。
フルサイト編集は何が嬉しいのか
さてここまで書いて、一部の方はこれで何がよくなるのかピンと来ていない方もいるのではないでしょうか。そこでフルサイト編集のメリットを私が実際に使用した感覚から書いてみます。
リアルタイムプレビュー
フルサイト編集の最大のメリットは、ブロックでスタイルを変更した場合、すぐにスタイルが反映されるため、リアルタイムにプレビューをしながらレイアウトを作っていけるところです。
これまでのテーマカスタマイザーだとどうしてもプレビューボタンを押して全体観をみる必要があったので、この点は便利になると言えます。たとえば、クライアントさんと実際にプレビューを見ながらデザインを詰めるといったことは今後普通になりそうです。
メニュー作成もプレビューしながら
さらにこれまでは、「外観→メニュー」から専用の画面から作成する必要があったナビゲーションメニューもブロックでプレビュー状態でそのまま作成することが出来ます。いちいち画面を切り替える面倒がなくなるのでこれも便利な機能です。
これならメニュー位置も調整しやすいです。
ブロックパターンディレクトリを使える
あまり認知度は向上していませんが、WordPress 5.8から公開されているブロックパターンディレクトリをサイト制作の際に活用できることです。
オープンソースのソフトウェアらしくいろんな方がブロックパターンを公開していますので、そのままコピペすることで簡単に流用することができます。
まだまだユーザーと開発者の歩みよりが必要
ここまでWordPress 5.9に利点について書いてきましたが、だからと言って正直なところ、実用まではもう一歩必要という印象も受けています。
これまでの使用感から大きく変わるのは間違いなく、私も一日使ってみましたが、便利だと感じつつも狙ったように操作できないことも多々ありました。
設計思想的には、ノーコード化する今のトレンドにあったもので間違いないですが、ユーザー側は、使用するにあたりかなり慣れが必要ですし、開発者側は今後のバージョンアップでより使い勝手の向上が求められるのは間違いありません。
一般のユーザーはまずは触ってみてどんなものか知るところからで良い段階と言えるでしょう。
今日のアクション
なお、WordPress 5.9はメジャーアップデートになります。トラブルシューティングに自信の無い方は、しばらく様子を見てからアップデートをおすすめします。