今年のノーベル経済学賞に、行動経済学のリチャード・セイラー教授が選ばれました。
行動経済学というのは心理学と経済学をまたいだような分野です。それまで人間は合理的に行動すると考えられていた経済学の世界で、心理学的にアプローチを取り入れ人間はわりと不合理に行動するという前提にたって経済の研究を進めたことで発展してきました。
と、言っても私も決して詳しいわけではないのですが、この分野の本は読み物として単純に面白いものが多いです。
個人的にこれから読んでみたいという人向けのおすすめの本を紹介します。
マンガでやさしくわかるゲーム理論
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1発目から行動経済学の本とは必ずしもいえないのですが、初心者の方にはこちらの本がおすすめです。
この本はゲーム理論に関する本なのですが、途中にゲーム理論を行動経済学の観点で考えるパートがあり、その説明が秀逸なのです。もちろんマンガでわかりやすく書かれているので、行動経済学って何っていう人にはおすすめです。
予想通りに不合理
行動経済学がいまほど注目を浴びるようになったのは多分この本のおかげと言えるベストセラー本です。
人間の物事の選択基準がいかに曖昧かを様々な切り口から書いています。
個人的に好きなのは、人間は価格の高い薬のほうがプラセボ効果が働いて効いた気になるという話。きっと高級ブランドなどはこの心理を巧みに利用しているだろうなと感じました。
ヤバい経済学
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こちらも純粋な意味で行動経済学の本かと言われると微妙なのですが、個人的には同じジャンルの本だと考えている本です。
世の中の表に出回っている数字は当てにならず、その裏には思わぬ因果関係があることが書かれています。
世界は感情で動く
各章に設問を設けて、それに答えていく形で論が展開していきます。具体的なシュチュエーションに対して設問を考えながら進んでいくのでとても理解がしやすく出来ています。
経済は感情で動く : はじめての行動経済学_は同じく行動経済学の本でこちらのほうが先に出ていますが、売れているのはこちらの本のようです。
ファストアンドスロー
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行動経済学は、もともとは心理学と経済学の境界上にある問題を解決すべき研究が始まった分野です。ですから、人間の脳の構造や心理的な観点からのアプローチもあり選るはずです(厳密な学術的な定義はわかりません)。
本書は、人間の脳の意思決定の仕組みをシステム1とシステム2という二つのモデルを用いて説明しています。著者のダニエル・カーネマン氏は2002年にノーベル経済学賞を受賞している行動経済学の開祖と言える人物です。
今日のアクション
今回ノーベル賞きっかけでいままで読んだ本の中から行動経済学に関連する本をピックアップしてみたのですが、自分が考えていたよりも少なかったのですが、少ない割にはインパクトに残っている本が多かったです。
興味のある分野なので、もう少し意識的に読む量を増やすことにします。