WordPressが普及した理由を博多明太子にたとえて説明してみる

「WordPressはオープンソースのソフトウェアです」といってもITの世界に詳しくない方にはなかなか伝わりません。オープンソースの何が素晴らしくて、普通の商用のソフトウェアと何が違うのか。

WordPressを何かに例えて説明出来ないか。そう考えたとき閃いたのが博多明太子でした。「はぁ」という声が聞こえそうなのですが私は個人的にWordPressと博多明太子は共通点が多いと感じています。

福岡の名産「博多明太子」の歴史

言わずと知れた博多の名産博多明太子の歴史は意外に浅く、今の地位を確立したのは1950年代になってからです。

食品卸業「ふくや」を営んでいた創業者の川原俊夫氏が、朝鮮の「明卵漬(ミョンランジョッ)」を日本風にアレンジしたことがそのルーツだそうです。ただし、この日本風にアレンジするというのがやっかいで日本人の口にあう味付けにするまでに約10年の歳月を要しています。

明太子のレシピの完成後、口コミで評判が拡がり新幹線など交通網の整備が進むのと合わせて、ふくやの明太子は全国区の人気を獲得。注文が殺到するようになっていきました。

川原氏の決断。レシピの公開

ここまでであれば、単純にふくやの看板商品が出来ただけの話でおわるのですが、川原氏はここで大きな決断をします。なんと明太子のレシピを最後の味付けのところを除いて、ほんとんど全て同業の人に教えてしまうのです。

自殺行為にもなりかねないこの決断ですが、これにより明太子の製造販売に多くの企業が参入。業者ごとにいろんな味付けの博多明太子が生まれ、結果として市場がそのものが拡大したのです。

そして、明太子は博多の名産品として定着し、ふくやの売り上げも伸びていくのです。

多様性が生まれることによる市場の拡大

実はこのレシピを公開することで市場が拡大するという現象は、オープンソースのソフトウェアのビジネスモデルとものすごく似ています。

WordPressもソフトウェアのレシピとも言えるソースコードを公開しています。このことによって、誰もが開発に参加できるるようになっています。テーマやプラグインを自由に公開できることによって、様々な個人や企業が参入し、多用なニーズに対して対応できるようになっているのです。

現在、インターネット上のWebサイトの30%以上がWordPressで作られているそうですが、なぜそこまで普及したのかということは博多明太子と比較して考えるととても理解しやすいのではないでしょうか。

今日のアクション

この内容は、6/23日に開催されたWordBench 東京のLT大会で発表したものをもとに書きました。IT業界以外の人にオープンソースの概念を伝えるために考えたのですが、どうでしょう。少しでも伝わってくれると嬉しいです。

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