Amazon Echo日本上陸!AppleよりもAmazonが本当のイノベーターになる日

先月、新型のiPhoneが発表されました。ですが、個人的にはどうも盛り上がりにかけるという印象があります。iPhone Xもスペックが高いだけでそんなに目新しさを感じないからです。

一方でAmazonが近年次々に発表する機能を割り切った低価格デバイスは、すごいと感じます。その中でも私もっとも機になっているのは音声アシスタント「Alexa」とそれを搭載した「Amazon Echo」です。

私は、iPhoneのように今後10年の人のライフスタイルに影響を与えるデバイスは「Amazon Echo」なのではないかと考えています。

週刊東洋経済 2017年6/24号 [雑誌]_

少し古いのですが、東洋経済のAmazon特集を読みながら今後の展開を考えてみました。

スマートフォンは成熟市場である

AppleのiPhoneが日本に上陸して10年。ガラパゴスと言われていた日本の携帯電話市場はスマートフォン一色に塗り替えられました。iPhoneはそれほどに核心的な製品でした。

ですが、先月iPhone 8/8 plusそして、iPhoneXが発表になりましたが個人的な感想としてはそんなに触手が動くようなものではないという感想。

iPhoneが云々というよりも、スマートフォン自体が成熟機を迎えていて、これ以上大きな変化は期待できないかなという印象を受けました。

一方でAmazonは市場の成熟機を見越して機能を割り切った格安デバイスを次々と投入してきています。一般的に市場が成熟期を迎える段階では、価格競争が発生して、製品がコモディティ化していきます。

Amazonはそのタイミングを読んで製品投入してきていると私は感じています。

Amazonの真の強みはロジスティクスにある

Amazonが何の会社であるかという問いに対しては、人によって意見が分かれるところですが、ECの会社と考える人が多いのではないでしょうか。

ですが、私の感覚としてはロジスティクス、すなわちAmazonは物流の会社だと感じています。

AmazonはAmazonプライムで当日配送を実現するなど高度な物流網を何年もかけて日本に構築して来ていて、それがビジネスの強みになっています。

移り変わりの早いインターネットの中の世界では、サービスの栄枯盛衰が激しいですが、物流は社会インフラ、一旦ネットワークを構築すれば簡単にひっくり返すことができません。

それでいて、日本の物流の現場というのはびっくりするくらいの労働集約型の産業です。ですが、この部分のAmazonが本気になれば自動化が加速し、より優位性を保つ要因となると感じています。

おそらくは、この部分の優位性はGoogleやAppleにもひっくり返すことができないと考えています。

ライフスタイルに影響を与えるデバイスは「Amazon Echo」

そんな協力な物流網というバックボーンを活かしつつ、登場するのが「Amazon Echo」というデバイスです。おそらくは日本でも1万から2万という手の届きやすい価格帯で販売されるでしょう。

「Amazon Echo」については、個人情報が心配とか、買い物しすぎるのではとか、また単純に気持ち悪いなんていう意見も聞きます。

ですが、私はこのタイプのサービスと日本人の気質はものすごく相性がいいのではと感じています。

かってソニーのAIBOが大ヒットしたように、日本人は割となんでも擬人化して親しみを覚えてしまう傾向があります。「Amazon Echo」と人工知能「Alexa」に対しても同じような感じなるのではないかと。

特に、ITにそれほど強くない年配に人にとってはスマートフォンよりもより身近なものとして受け入れられるかもと感じています。

日本には独居生活をしている老人も多く、見守りがサービスとして成立するくらいです。そういう人たちにとっても最適なデバイスとなるのでは考えるのです。

そして、人口ボリュームがもっとも大きな高齢者の市場を掴めば必然的に世の中のスタンダートに変わっていくはずなのです。

今日のアクション

電子書籍リーダーも先行して開発していたのは日本企業でしたが、結局Amazonの一人勝ちになってしまいました。

今回読んだ東洋経済では、ITはもちろん、出版、運輸などいままで異業種だと言われていた業界も巻き込んでAmazonが膨張して様子がまとめられています。過剰な一局集中はやはりよくないので、日本企業にももう少し頑張って欲しいです。

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