アドバイスを人にする上で注意している7つのこと

悩みごとがあるから相談に乗って欲しい。

親しい友人などにいわれると頼ってくれていると感じるので、悪い気はしません。ですが、実際に人の悩み事の相談にのるというのは簡単ではありません。実際に今でもよく失敗することがありません。

それでも、人にアドバイスする上で意識していることを書き出してみます。

アドバイスを人にする上で注意している7つのこと

言葉の使い方に注意する

相談相手が考えていることが、自分の考えと違っていた場合、最初から「でもね」とか「それじゃ駄目だよ」とか否定したくなってしまうかもしれません。

ですが、これを言ってしまったらそもそも相手は貴方に相談する気力すらなくしてしまいます。まずは自分の考えはグッと抑えて、相手の話をきちんと一旦受け止めるようにしましょう。

まずは、困っている相手を肯定してあげないと話は先にすすみません。

相手が気が済むまでは聴き手にまわる

人間というのは本質的に自分の話をしたい生き物です。

相談されると相手が話している途中で、自分の考えを言いたくなるときがあります。どんな人間でも自意識があるので、注意しないとついつい俺が俺がになってしまいます。

ですが、相談された以上今回の主役は相談者です。まずは相手の言いたいことひたすらの受けて止めてあげましょう。自分の意見を言うのは、相手の言いたいことを全て聞き終わってからで遅くはありません。

それが結果的に信頼に繋がります。

非言語情報にも意識を向けておく

重たい内容の話だとついつい言語で話している内容ばかりに注意がいきますが、人間のコミュニケーションは想像する以上に非言語の部分で行われている割合が高いです。

人から相談を受ける際もこの非言語の情報に注意を払っておくと、話が進み易くなります。特に意識すべきは呼吸です。

話しているときの相手の呼吸のペースに合わせて、こちらも話すことで信頼関係が生まれやすく、相手も落ち着いて話すことが出来ます。

質問の仕方に注意する

相手の話を聴いていると、途中で相手に質問をしたくなるかもしれません。もし、相手に質問をする場合は注意が必要です。

人に質問をする場合、大きく分けて「開いた質問」と「閉じた質問」という2つに分かれます。

「開いた質問」はなぜ、どうしてといった相手がどうとでも答えられる質問で、「閉じた質問」は「〜は正しいですか」というようなYES/NOで答えられる質問のことです。

「開いた質問」をすれば話は拡がって行きますし、「閉じた質問」をすれば話は収束していきます。

相手が精神的に疲弊している場合、「閉じた質問」は相手を置いて詰めてしまう可能性があります。質問の仕方ひとつで話の流れが変わってしまうので注意が必要です。

決定権は相手にあると肝に命じる

相手のことを親身に考えているつもりで、ついつい自分の意見を押しつけてしまうことがないでしょうか。

いくら親しい関係であっても、相手に成り代わってあげることは出来ません。だからこそ相談をされたからといって自分の意見を相手の押しつけるのはNGです。

あくまでも相談内容に関する最終的な決定権は相手が持っていることであり、相手の課題なのです。もし、相手に自分の意見を押しつけそうになったら「そもそもそれはだれの問題か」と心の中で問いかけてみると良いでしょう。

もし相談されて相手の考えが明らかに間違っている場合でも、意見ではなく、事実や情報を正しく伝えて、決定権はあくまで相手に委ねるのが良いでしょう。

相手の感情に寄り添う

人が誰かに相談を持ちかける場合、すでにその人の中では結論が出ていて、背中を押して欲しいだけという場合がよくあります。

そのような場合、相手に対して理屈で意見をいうことは意味がありません。相手の言葉の行間を読んだ上で、相手ももって行き場のない気持ちをきちんと受け止めて肯定してあげましょう。

どうしても相手の気持ちの整理ができていないようなら、「私には〜に見えるよ」と自分からはこう見えるというような一歩引いたフィードバックをしてあげると、相手が判断しやすくなります。

正論が受け入れられるわけではない

人にアドバイスをしたとき、絶対自分の意見が正しいはずなのに、受け入れてもらえずがっかりしたことはないでしょうか。

ブランディングのコンサルタントをされている水野与志朗さんの著書「たった1年で“紹介が紹介を生む”コンサルタントになる法 」の中に人にアドバイスする仕事はサービス業ではなく、知的エンターテイメント産業であるという下りがあり、とても腑に落ちた記憶があります。

人間には知的好奇心があるので、正しい意見ではなく、ワクワクする意見のほうに賛同します。

アドバイスをするときは正論だけでなく、相手にとって最適なことは何をかと考える必要があるのです。

今日のアクション

今回の内容は、私が読んだカウンセリングやコーチング、コンサルティングの本を読んだ中から、すぐに実践しやすく即効性がありそうなものをまとめてみました。

人にアドバイスをするって簡単ではないですが、ちょっとした心がけを知ることでグッとよくなる場合もあるので、出来るところから取り入れて頂けると嬉しいです。