【ネタバレ無し】えんとつ町のプペルを見た感想。自分に正直に生きるって大切ですね

世の中は鬼滅の刃一色の映画業界ですが、私そんな中、キングコングの西野さんの絵本が原作のえんとつ町のプペルを見て参りました。

私は西野さんのサロンに入っているわけではありませんが、革命のファンファーレやゴミ人間といった西野さんの著書は読んでいますし、どちらかというと西野さんの活動に好感を持っているほうです。映画制作に至るまでの経緯も知った上で見に行った感想ですので、その上で感想記事をお読み下さい。

アートワークの美しさが目を惹く

映画が始まって、最初にハッとさせられるのはそのアートワークの美しさ。とにかく映像が綺麗です。アニメの制作を担当したのはスタジオ4℃という有名なスタジオです。個人的に思い入れのあるのはGLAYのサバイバルのPV。もう20年前の話ですが、当時かなり話題になりました。

煙で空が見えないえんとつ町でのお話ですが、その暗い街に明かりともっている様子は、引き込まれるものがあります。個人的には、映画を見ながら、ファイナルファンタジー7のミッドガルを思い出してみたり。もちろんもう少しおとぎ話感はあるのですが。

主人公のルビッチやプレルもものすごく可愛いので、その世界観にすぐ引き込まれていきます。

作品のテーマは夢を追い続けること

えんとつ街のプペルの作品のテーマについては、西野さんがTVなどで散々話されているので知っている人も多いかもしれませんが、夢を追いかけることです。

西野さんは絵本作家になった時、クラウドファンディングを始めた時など、夢を追いかけて活動する節目節目でかなりのパッシングにあっています。

西野さんは日本人はなぜ夢を追いかけている人叩くのかということについて、日本人の多くは、人生のどこからのタイミングで現実に折り合いをつけて夢を追うことを諦めている。だから、目の前に夢を追って叶えている人間がいると、過去の自分を否定することになってしまう。多くの人はそれが怖いから夢を追う人を叩くのだろうと言われています。

これについては、あーなるほどと素直に感じてしまいました。自分の中にもそういう自分が少なからずいますし、人の目を気にして自分の正直になれない自分というのもいます。

ただ、そういう出る杭を打つような陰湿な土壌が、日本という社会に次世代をひっぱていくリーダーを生まれにくくしているし、失われた30年とも言える低成長時代を生み出して、気付けば東南アジアの国々にも抜けれている要因になっている気がするのです。

そういう意味ではこの映画はすごく日本の社会の本質をついているなぁと感じるのです。

制作プロセスが見えているからの難しさも

えんとつ町のプペルは、原作となった絵本をネット上に無料公開したことでも話題になりました。今回の映画の制作に至る過程も書籍をはじめ、様々なところで語られています。

この作品が興行的に成功を収めれば、今後このようにクラウドファンディングを活用したり、制作過程を公開していく手法は、映画制作の手法として定着するかもしれません。

作品としてのクオリティーは間違いなく高いし、面白い映画です。残酷なシーンなどもないので、安心して親子で見に行けます。

ただ、良くも悪くも制作側の意図が見えている分、作品そのものに没入するハードルは上がってしまいます。どうしても要所要所に、様々な仕掛けを感じてしまうのは避けられません。ここは、西野さん個人にどういう印象をもっているかにも大きく左右されるでしょう。

私個人は、西野さんのやり方にどちらかというと好感をもっているほうだし、作った作品を売るために努力は惜しまないその姿勢は素晴らしいと考えているほうですが、それでもその活動と作品自体の世界観を完全に切り離して映画をみるのは、なかなか難しいなと感じました。

面白い作品に間違いありませんが、その点は映画を見る上で考慮しておいたほうが良いでしょう。

今日のアクション

普段映画にはほとんど行かないのですが、今回は一連の西野さんの活動の集大成がどんなものになるか気になって見に行きました。見て損はしない作品なので、まだの人は是非映画観に足を運んで見てはどうでしょうか。