20代の自分に教えたいコミュニケーションの心得〜【読書レビュー】なぜか話しかけたくなる人、ならない人

当ブログの名前は問題の8割はコミュニケーション、略してモンハコです。これは、私が根本的にコミュニケーションに苦手意識があり、試行錯誤してきた。経験から来ているものです。特に20代くらいまでは酷かった(遠い目)。この歳になり、試行錯誤を繰り返す中で以前に比べれば随分とマシにはなったのではと考えています。

そんな私の長年の試行錯誤をまるで見てきたかのように一冊にまとめた本があります。

なぜか話しかけたくなる人、ならない人

この本を読みながら、20代の時にこういう本を真剣に読んでいれば人生変わったかもなぁと感じてしまいました。

人生は誰に声をかけてもらうかで変わる

これまでの人生を振り返ってみると、人生のターニングポイントになるような出来事が起こる時というのは、自分にとって良い人との出会い、もっと具体的に言うと、声をかけてもらった時に起こっていました。

極論すると人生は自分で決めているようで、そのほどんどは誰かに選ばれることによって決まっていくようなところがあります。そのように考えると、チャンスの女神は前髪しかないという言葉のごとく、日頃からいろんな人に声を変えてもらい易いように意識することは大切なことです。

20代のころはこれが分からず、とにかく俺が俺がになりがちでした。今振り返るといろいろとかなり損をしているなと感じます。人に声をかけてもらえるようになるには、ちょっとしたコツを知っていれば良かったのです。

本書では、そんな内容が書かれています。

人に話しかけられ易い人になるコツ

話を聞いてくれる人には、話かけやすい

だれもが人間関係のなかでは「自分のことをわかってほしい」と思っています。 「話を聞いてもらうこと」は、心の解放や癒し、安心感、自尊心を満たすことであり、つねに心の奥でそんな人を求めているのです。 「自分のことをわかってもらえた!」「この人と話すと楽しい!」と思った人のことは好きになり、自然に相手の話も聞きたい、相手のためになにかしたいと思います。

私、20代のころまではコミュニケーションと言えば、相手に正しく伝えることにしか関心が言っていませんでした。とにかく相手に正しく自分が言いたことを伝えるにはどうしたら良いかばかり考えていたのです。

ですが、コミュニケーションにおいては実のところ、うまく話すことよりも相手の話を聴くことのほうずっと大事です。いくら正しいことをわかりやすく話したところで、相手との信頼関係が無ければ全く意味がないからです。

コミュニケーションは後出しジャンケンのようなもの。まずは相手に先に話してもらうようにしたほうがうまく行くことが多いのです。

ぜったいに否定しない

「ぜったいに否定しない人」としてインプットされれば、自分を素直に出せる安心感から、話しかけられることが多くなります。 相手を否定しなければ、相手もあなたを否定せず、素直に話を聞こうという態勢になります。  意見が違っても、「そういう考えもあるね」「考えてくれてありがとう」など、「あなたが考えていることは理解しました」という 旨 の反応をするといいでしょう。

これも若いころはよくやっていました。何か人から話された内容に対して、「それは違う」とか「いや」と相手の言っていることを受け取るそぶりもなく否定から入っていました。

これは、心がけの問題と合わせて、多分自分に自信がないからとる態度。どこか自分を大きく見せるために、相手の意見を否定してマウンティングをしようとしていたのです。ですが、これを繰り返していると誰も声なんてかけてくれません。

考えが違ってもまずは一旦相手の言葉を受け止める。そうすることで良質なコミュニケーションが生まれて来ます。

「否定しない人」と認識されるには、日ごろからネガティブな言葉を使わないことも大事。 たとえば「仕事が遅い!」と言われると否定されたと感じますが、「仕事は丁寧だから、時間内にできれば完ぺき」と言われるとほめや励ましの言葉として受け取ります。

感情に寄り添う

私もときどき話したいと思う相手は、「それはうれしかったね」「楽しみだね〜」など一緒になってよろこんでくれる人。親しい友人になると、「私も腹が立ってきた!」「悔しいよね」など 怒りや悲しみの感情も共有してくれる ことがあります。〝 他人事〟ではなく、〝自分事〟としてくれるので、心が通じ合っている感覚があるのです。

コミュニケーションにおいては、事実を出来るだけ客観的に共有すべき場面と、事実よりもそれを言っている相手の気持ちに寄り添うことが大事な場面というのが両方あります。

私は、杓子定規な理系人間だったため、昔はこの違いがまったく分かりませんでした。よく女性の気持ちが理解出来ないという男性もこれが原因でしょう。多くの人は、正しい意見が欲しいのではなく、自分の気持ちに対する共感を欲しているだけなのです。

テクニックとして知るべきこと。根本的な改善が必要なこと

本書で取り上げられているノウハウは、日頃から意識するだけでも大きく効果がありそうなものばかりです。その意味では、一読の価値ありの本と言えます。

一方で、例えば相手の言うことをついつい否定してしまう言動の背景には、その人自身の生い立ちや家庭環境の問題などによる自己肯定感の低さなどの問題もあり、単純に意識の問題と片付けられない部分もあります。

その意味では、本書に書かれていることを参考にしつつも、逆になぜ自分はこの本に書かれているような言動をとることが出来ないのか。その部分は深掘りしていくと新しい発見があるかもしれません。

今日のアクション

いや何にしろ、私の20代のころは酷かったです。是非同じ失敗をしないようコミュニケーションに苦手意識のある若い人に読んで欲しい本です。