2021年に入ってから写真を勉強するようになって、だいたい半年が過ぎようとしています。
機材を買ったり、撮影会に参加したりと結構お金もかかっているのですが、逆にお金を多少かけても学びたいことがあるのは幸せなことだとも感じています。
写真を撮るようになって、一つ気が付いたのは、意外と自分の中に表現したいという欲求があるということ。写真をとっていると人とは違う視点で良い写真を撮りたいという気持ちが沸々と沸いてくるのです。
私は、理系で工学部の出身で、どちらかというと理屈で物事を考えるほうです。だから、新しく物事を覚えるのであれば、数学の公式を覚えるがごとく、定石と呼べるものをいくつも覚えていって身につけるものだと考えています。たしかにその方法であれば、だいたいのことはある一定までうまくなったりするものです。
ただし、それ以上に上にいくのは難しい。いわゆるうまいけれども、人の心を動かすような凄さはありません。うまいと凄いには、確実に超えられない壁が存在しているのです。
写真に限らずかもですが、一瞬見てハッとさせられるような画というのは、それらの定石やや理屈を超えたところにあるのです。
写真を初めてすぐの時は、他のことを始めた時と同じように、とにかく構図や光の当て方を学んで、それなりに良い写真が撮れることをゴールにと考えていたのですが、最近は少し気持ちが変わってきました。
なんというかそういう意識でとった写真を後から見返しても、自分のテンションが上がらないのです。
例えば、ポートレートで言えば、モデルさんがポーズを決めていない時に、フッと力の抜けた自分だけしか見ていない瞬間の表情を撮りたいとか、スナップにしても、いつも見慣れている風景だけれど、自分だけが見つけた視点を切り取りたいという気持ちが強くなってきました。
人がハッと振り向いてくれるような写真を撮りたい。自分の中にそういう表現欲求があることに驚いています。なんというか自分以前書いた記事を読み返してハッとさせられています。私は多分この記事、本当の意味を分からないで書いていたのかもしれません。
まぁ もちろん私はまだまだうまいの領域にもいけてはいないのですが。それでも割と感情がうすいほうだと感じていた自分の中にそういう気持ちがあることを気がつけただけでも、写真を始めた価値はあるのもしれません。
今週の気になっている本
アート思考の本。これまで何度もアート思考の本に関するブログ記事や本の紹介を書いていたのですが、写真で何かを表現するということを意識して、案外本当の意味でわかっていなかったのかもしれないと感じています。もう一度、アート思考に関する本を読み返せば新たな発見がありそうです。